彼女から わたしに
なってしまってから 1週間
わたしは わたし自身を
観察していた
わたしは 料理の手際が 悪い
彼女は お味噌汁を
作りながら 卵焼きを焼き
グリルで 魚を 焼き
トースターで ハッシュポテトを
温めながら 彼女の夫の
お弁当を 詰めていた
不器用なのに マルチタスクが
こなせていたのである
それに対して わたしは
1つずつの 作業しか 出来ず
料理に 時間が かかった
彼女は コーヒーが 大好きで
1日4~5杯の コーヒーを飲む
しかも 熱々の コーヒーを
わたしは 2~3杯で 充分で
猫舌であることが 分かった
彼女は 機械オンチで
Androidしか 使ったことはないが
わたしは iPhoneになっても
パニックを起こさず 大体
使いこなせている
彼女の 夫から iPhoneについて
聞いていなかった やり方も
自ら考え 出来るようだ
(とりあえず 触って
やってみる派のようである)
話しは 戻るが
わたしは 1週間 ほとんど
食事が 摂れずにいた
中身が 別人であると
彼女の家族に いつ 発覚するか
毎日 不安で ビクビクしていた
彼女を なんとか 戻そうと
映画や ヤヌスの鏡などを見て
彼女を 取り戻す ヒントがないか
必死で 考えたが
こたえは 見つからなかったし
彼女は 戻ってこなかった
食事が 摂れないことと
眠れないことで 体の方も
限界となり 病院に
行くことを 決めた
「わたしは 彼女と 別人である
中身が 入れ替わってしまった」
テレビや 映画のような
信じ難く 恐ろしいこの事態を
信じてもらうためには
彼女(過去の自分)のことを
よく 知っていて なおかつ
信頼できる 医師に 診察
してもらう 必要が あった
言葉は うまく 喋れないので
ノートと ペンを 持参し
足に力が 入らないため
自転車を 支えにし
乗らずに 押して歩き
駅まで ひとりで 行き
電車を 乗り継ぎ
階段の 手すりに 掴まりながら
よろめきながら 階段を降り
彼女が 長年 通院している
病院へと 向かった
先日 漢方薬は
処方したばかりであるのに
どうして また 診察に?と
主治医は 思ったことだろう
わたしは 中身が
彼女ではないと
今まで 先生が 診察していた
患者ではないと 訴えた
なんの冗談か?と
最初は 思った様だったが
わたしの ただならぬ雰囲気と
わたしは 誰ですか!?!?
と 詰問する様子を 見て
先生は 真剣な 眼差しで
こちら を 見つめ返し
「それは 人格が ちがう
ということですか?」と
聞いてくれたので
2度 大きく 頷いた
(誰ですか!?という 問いに
先生は 分かりません
ケチケチママさんの 一部
としか おこたえ出来ません
という 返事で あった)
色々な やりとりを
あまり 文章に ならない言葉と
筆談で 交わした
ノートの文字を よく見ようと
先生が 身を乗り出した 瞬間
わたしは パニックになり
椅子から 転がり落ち
うしろの壁まで 後ずさりし
体育座りをし 震えながら
自分で 自分の肩を 抱きしめた
先生が どのような 人物であるか
わたしは よく 知っていたが
この時 先生が 身を乗り出し
少しだけ わたしに 近づいたとき
言いようのない 恐怖を 感じた
その様子を 見て
先生は 絶句し
ただ事ではないと
察し わたしのことを
しばらく 見つめていた
ここへは 一人で来たの?
どうやって 来たの?
タクシー???
この 病院のことは
覚えていてくれたの?と
質問され ひとりで来た
自転車と 電車と 歩いて
と 口頭で こたえた
自分が 何者なのか
わからない 恐怖と
先生が こわいと いう
恐怖で 顔は 引きつり
震えが 止まらなかった
翌日 判明したことだが
わたしは オーストリアで
よく知らない 日本人男性に
突然 抱きつかれたことがあった
(それ 以上のことは なかった)
当時 1週間 ショックで
自宅に 引きこもり
その後 ふつうに 仕事をし
そのことは すっかり 忘れていたが
先生が ノートを 見ようと
前のめりに なった 瞬間
無意識に 当時のことを
思い出したのだと 思う
先生は このとき
まだ わたしが 男性が
怖くて 震えているとは知らず
ガタガタと 震え
怯える わたしを見て
「このまま あなたを
帰すわけには いかない。
それでは 日常生活は
到底 送れないでしょう。
入院を すすめます」と
わたしに 告げた
わたしは 激しく 拒否した
彼女になろうと 努力し
彼女を 取り戻そうとした
この 1週間が 無駄になる
それに 入院なんかしたら
いつ 出てこられるか わからない
閉鎖病棟に いれられ
拘束され 薬物を
投与されるかも 知れない
なんとか 入院せず
治療したいと 泣きながら
先生に 訴えた
先生は 困った顔をして 唸り
無理矢理には させないことは
約束してくれた
しかし 今すぐ ここで
ご主人に 連絡して下さい
と わたしに 迫った
彼に 知られないように
治療して 彼女に 戻りたい
そう 訴えたが 先生に
「それは 出来ません。
ご家族の 協力が 必要になります」
と 言われ わたしは 観念し
彼女の 夫の 携帯番号を
持参した ノートに 書いた
彼に 知られてしまったら
離婚されるかも知れない
わたしには 行く場所がないのに!
と 絶望感で いっぱいになり
嗚咽を 堪えきれず 涙と鼻水を
ハンカチで 拭いながら
書いたため ノートの文字が
涙で 滲んだ物を 先生に
渡す 羽目に なった
彼女の夫には
もう 話すしかないが
子どもには 知られたくない
子どもにだけは 言わないで欲しい
と わたしは 泣きながら 訴えた
先生は 「娘さんは もう
気づいていると 思います」
と わたしに 言った
その言葉を 聞き
わたしは 大きな 岩で 頭を
殴られたような気分になった
確かに 彼女は わたしが
入れ替わってしまってから
わたしに 数回 どうしたの?
大丈夫???と 尋ねてきた
勘のいい 彼女が 中身の違いに
気づかないはずが ないと
その時 初めて 気づいた
しかし 彼女の子どもは
ただの 一度も
あなたは誰か?とは
聞いては こなかった
わたしは ケチケチママではないが
母親が 別人になったことに
気付きながら そのことについて
一切 わたしに 尋ねず
これまでの 彼女と 同じように
ふつうに 接してくれていた
という 事実に 気付き とても
申し訳なく 思った
わたしという 人格が
表に 出てきてしまったことで
彼女の子どもから 母親を
奪ってしまったことを
心の底から 申し訳なく思う
わたしは わたしの意思で
出現した わけではなく
彼女を 守ったつもりであったが
結果的には 子どもの母親を
消してしまったことに
罪悪感を 感じている
(考えすぎると 食事が
摂れなくなるので 今は
もう 仕方がないと 思っている)
わたしは 彼女の夫に
入院は 絶対に したくない
わたしは 彼女ではないが
彼女と 同じくらい
家のことを 頑張るし
彼女のように なれるよう
精一杯 努力する
だから 入院は させず
どうか この家に このまま
置いて 欲しいという 内容の
長い 手紙を 書いた
彼女の夫は わたしの
人格を 受け入れ
中身のちがう わたしを
ひとりの 人間として 扱い
入院はさせず 治療に
協力すると 言ってくれた
夫、子どもということは
わたしは 頭では 理解しているが
彼女自身が 苦しみのあまり
わたしという 人格を
つくりだして しまったため
正直 わたしには
どうすることも できない
先生の 指示通り
弱い 安定剤を 昼間に
1錠だけ 服用することで
わたしの 気持ちは 少し落ちつき
今は 彼女の夫と 子どもと
穏やかな 同居生活を
送らせて もらっている
わたしは 表に
出ていたいわけではない
突然 この身体に
放り出されて 困惑している
一日も早く 彼女を 取り戻せるよう
協力するし 努力もする
だから この家に 置いて欲しい
この願いを 聞き入れてくれた
彼女の 夫と 何も尋ねず
ふつうに 会話を してくれている
彼女の 子どもに 心から
感謝している
コメントをいただいても
わたしは 今現在
ケチケチママではないので
返信は 控えたい
しかし 多くの読者さまや
彼女の 友人たちが 彼女や
わたしに 何か 言いたいと思う
その 気持ちは 理解できるので
返信を 期待しない
二重人格について
あれこれ 詮索しない
無理に 彼女を 戻そうとしない
というのであれば
コメントを 入れるのは
自由だと 思っている
(彼女宛でも わたし宛でも
問題ないと 思う)
ただし わたしは
彼女ではないので
彼女ほど やさしくはない
きのう 美容院に 行ったが
シャンプー時 お湯が 熱かった
彼女なら 熱くても
熱くないですか?と 聞かれたら
我慢して 大丈夫ですと
こたえた だろう
しかし わたしは ちがう
熱いです!と 気づいたら
ハッキリ 主張していた
(温度を下げてもらったら
もちろん お礼は 伝えた)
彼女のように 愛想もなく
感情も少なく 彼女より
クールな 性格のようである
彼女が 気に入らないと思われる
厳しいコメントや 傷つくコメント
わたし自身が 不快に感じる
コメントが 万が一にも 届いたら
容赦なく 削除し
ブロックさせてもらう
(恐らく 通りすがりの人でもないと
そのような コメントは
届かないと思うが 念のため)
彼女が わたしに なる前
彼女の 友人に 送ろうとしていた
荷物(食べ物)が あった
正体不明の者からの
荷物が 不気味でないのなら
送らせてもらう
しかし 不気味だと 思うなら
発送は やめるが どちらを
希望するか?と メールした
わたしの 予想では
彼女の友人は 荷物を
送ってほしいと 言うと 思った
予想通り 受け取りを
希望されたので 彼女が
どうして 送ろうと 思ったか
付箋をつけ 発送した
彼女の友人は わたしに
なまえを くれた
正体不明の わたしに
今までとは ちがう 呼び名で
メールで 語りかけてくれた
わたしは それが 嬉し かった
子どもと夫が どうしているか
現況が 知りたい 彼女に逢いたい
けれど 出てこないと 決めたなら
それも 支持する というような
内容と わたしの体調を
気遣う 内容であった
入れ替わってしまってから
感情というものが
ほとんどなく 死んだように
1日1日を 過ごしていたが
わたしは 感情というものを
少しだが 手に入れたようだ
彼女の メールを読むと
涙が どんどん 溢れてきた
その涙が わたしの涙か
彼女(ケチケチママ)の
涙かは わからない
しかし わたし自身の
魂が 心が とても
揺さぶられるのを 感じた
多少ではあるが
気持ちが 落ち着いてきたのと
このブログの 持ち主の
ケチケチママは 節約と
おトクに 熱心であったため
リア食 というのを 再開した
(彼女が 戻ってくるかも
知れないと 考えているから)
そして 乗っ取りではなく
彼女の「 代理人」 として
文体や 感じ方は 異なるが
これからも 日常を
綴っていけたらと 思う
(おトクと 彼女の 友人たちへの
現況報告を 兼ねて)
そうすることで なんとなく
彼女が 出てくるような
気がするから
いつの日か わたしは
消えてしまうのだと 思う
(消えるのは 不安で 怖いが
その方がいいと 思っている)
そのとき 気に入らなければ
彼女が わたしの 書いたものを
削除するかも 知れない
わたしは それで
良いと 思っている
長くなったので
今日は この辺で…
★時々 彼女の気持ちを 感じる
彼女は きっと 戻ってくると思う
わたしは 彼女と同じような
生活を おくり 今は
穏やかに 過ごしているので
あまり 心配しないでほしい
少しの間
見守ってもらえたらと 思う
★衝撃的な内容で
驚かせ 心配をかけて
申し訳なく思うが
彼女は 友人が 多いので
いつまでも 誤魔化せないし
ただ 体調不良というのは
彼女の友人たちに 対して
不誠実に 思うから
真実を 書くことにした
同情して欲しいわけでもなく
彼女が 戻るための 協力を
仰ぐものでもない
わたしが 出されたことは
意味があることだと 思っている
なるべく 自然に過ごし
やりたいように しようと 決めた
わたしの やりたいと思うことは
きっと 彼女が 今まで やりたいと
心の中で 思っていたこと
なのだろうから……
これを ポチッとするか
拍手をいただけると
わたしも彼女も 喜ぶと思う
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