最悪の更新

2020/06/26
09:27

人生最悪な日　というのは

誰にでもある

しかし　こんなにも

最悪な日は　ないだろう

という程　最悪な

記憶が　出てきた

人生の中で　まちがいなく

最悪の更新で　あった
(わたしにとっても
彼女に　とっても)

ひと月くらい前から

わたしは　何がなんでも

わたしで　居たいと思っていた

だから　彼女が　隠している

残りの記憶の　1割を　要求した

あなたの　どんなに　辛い記憶も

わたしは　受け入れる

そう　言ったのだが　彼女は

わたしを　信じきっておらず

思案しているらしく

返事は　なかった

信頼　されていないのか？

と　思い　わたしは

大丈夫だから！　わたしなら

大丈夫だから！！と　

何度も　心の中で言った

それでも　こたえが　ないまま

1ヶ月くらいが　経った

6月22日

もしかしたら　彼女は　

わたしに　その秘密を

見せるつもりは　

なかったのかも　知れない

しかし　偶然

似たような　状況となり

フラッシュバックが　起きた

わたしも　そのときの映像を

見ることに　なってしまった

それは　想像していたより

ずっと　ずっと

酷いものだった

過酷な人生　だった

わたしは　今年の1月ではなく

彼女が　4歳のときから　

存在していた

どうして　自分が出されたか

その　理由が　ようやく　わかった

彼女の記憶は　9割ある

と　言ったが　これで

10割　全て完璧となった

自分の方から　知りたいと

彼女に　言ったのに　わたしは

知りたがったことを

心底　後悔　している

知らぬが仏　という言葉は

ほんとう　だった…

知らないままの方が

良いことは　あるのだと

今ごろ　気づいた

自分が　初めて　出たときの

状況を　伝えるため　数日前　

クリニックに　行ってきた

口では　言えそうになかったため

便箋　数枚に　書いて　見せた

先生は　深い　ため息をつき

壮絶ですね、、、とだけ言った

あなたが　いま

あなたで　いる方が

楽だと　思うのなら　いまは

あなたで　いいと思います

という　主治医

家のことも　ちゃんとしているし

記憶も　完璧になったし

子どもの将来も　考えている

先生は　融合と　言ったけれど

わたしでは　ダメなのか！？

なぜ　彼女が　必要なのか？

わたしは　自分1人だけがいい！

どうして　わたしだけでは

ダメなんですか！？！？

思い切って　先生に

本音を　ぶつける　わたし

自分が　日々

薄くなってきているのを

感じているため　焦っており　

かなり　早口で　尋ねた

先生は　しばらく　黙って

わたしの目を　じっと　見つめ

静かに　こう　言った

「基本人格では　ないからです」

基本人格ではないからです

基本人格ではないからです

基本人格ではないからです

頭の中で　反芻される　コトバ

知ってた……

愚問だった…

返す　言葉もなかった

黙って　凍りつく　わたしに

先生は　話を　続けた

「誤解しないでください。

あなたの存在を

否定しているのでは

ありません。

あなたが　今　あなたでいる方が

ラクだと　思うのなら

いまは　あなたで　いいと思います」

「ラク」だと　思うのなら…？

「いまは」………？？？？？？

「いまは」　って……

わたしは　期間限定か…？

とても　ショックで

悲しくて　何も言えないまま

黙り込んでしまった

あなたは　いま

あなたで　いる方が

ラクですか？

わたしの目を　見ながら

穏やかに　尋ねる　先生

知ってしまった　残りの1割が

あまりにも　酷すぎる　内容で

わたしにも　受け止められなく

なってきて　良からぬことを

考えるように　なってきていた

そのことも　書いていた

決してラクな様には　

見えなかっただろう

あなたでいる方が

ラクですか？の　質問に対し

ハイと　こたえることは

できなかった

(残りの記憶　1割を
知るまでは　100%
ハイと言えたが　もう
無理だった)

しかし　イイエと　いうと

彼女に　戻されるか

或いは　新たな人格を

出してしまいそうな気がしたため

保留したくて　先生には

「わかりません」　と　返した　

もう　先生の目を

見ていることは

できなかった

わかりませんという　

わたしの目は

どこも　見ていなかった

目に　涙をため

体は　震えていた

自分を　保つのに

精一杯で　涙も震えも

抑えられなかった

1月に　出てきた時と

同じように　胃がムカムカし

吐き気がして　食事が　辛い

何の料理を　食べても

ほとんど　味がしないし

よく　眠れない

耐えがたい記憶に

逃げ出したくなる

わたしが　全権　

彼女に　明け渡したとして

彼女は　この体を

維持してくれるだろうか？

いや……ムリだな……

わたしと　同じことを

考え　彼女なら

実行してしまうだろう

全ては　譲れない

　　　　　

半分はんぶんに　する？

辛いことも　ふたりで

半分なら　気持ちも

ラクに　なるのではないか？

やっぱり　融合する方が　　

いいのだろうか？

でも　自分が　半分

消えてしまうことになる

どんな　部分が　消えるのか

お任せ　なのだろうか…

そう考えると

腹を括ることも　できない

薬は　1ヶ月分　貰ったから

次の診察は　1ヶ月後

ときどき　彼女に

声をかけ　話し合いながら

決めたいと　思う

★しばらく　コメント欄は
　閉じさせてもらいます

　とりあえず　生きる
　ただ　生きることだけを
　目標にします。
(生きているという　心地は
まったく　しないけど…)

★また　あとで　気が向いたら
　料理画像も　載せて　書くかも？

とりあえず　生きてます

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